海保とくま
杉並区では、「善福寺川上流地下調節池」の工事に伴う樹木伐採が始まっています。
8月18日には、ロケット公園で地域住民による樹木伐採反対の抗議集会が行われ、80名あまりが参加しました。
自転車で緑地へ向かう道中は、暑さでうだりながら。ところが、ようやく到着した緑地の中は、本当に一気に涼しい。
セミや野鳥、散歩する犬の声。賑やかでありながら、穏やかな空間です。
そこに現れる無機質で不遜なフェンス群。
川沿いを進めば公園に着くはずが、行く手を阻むフェンス、フェンス、フェンス。
そして公園に着けば、近くからチェーンソーの音が聞こえてきます。
伐採というより、伐根・樹木処理。
住民による意見書の読み上げや、東京都の欺瞞に満ちた説明への抗議声明。そして、
「工事現場は緑地じゃないやん」
という、何より正論な地元小学生の意見もコールに加わりました。
合理性に欠ける東京都のこの調節池計画、これが17年もの歳月、2043年まで続きます。
この地域で育つ子どもたちは、いったい何世代が、これを「善福寺川緑地」だと思って育つのでしょうか。
もちろん、水害対策そのものを否定しているわけではありません。
つい先日、千葉県では記録的な豪雨により甚大な被害が発生しました。
8月13日から14日にかけての大雨では、住宅3,500棟を超える浸水被害が確認されるなど、現実的問題が突きつけられています。
この千葉豪雨では、河川の氾濫だけでなく、短時間の猛烈な雨によって道路やアンダーパスなどの排水能力を超える内水氾濫も広範囲で発生しました。
水害と一口に言っても、その原因や発生する場所はさまざまです。
治水は必要です。ですが「巨大地下調節池」が、本当に唯一解なのでしょうか。
世界では、コンクリートで水を閉じ込めるだけではなく、緑地や自然の力を活用して水を受け止める「グリーンインフラ」への転換も進められています。
世界の潮流に逆らって緑を破壊し、人工的な地下調節池をつくるのではなく、住民の財産でもある緑地を守りながら、水害対策を並行して進めていただきたい。
東京都には、そう切に訴えたいと思います。
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