今の国民投票法には、ネット広告の規制がひとつもありません。
お金のある人たちが「憲法を変えよう」と動き出したとき、いくらでも広告を打てる。そんな状態のまま、7月22日、参議院の憲法審査会で国民投票法の改正案が可決されました。正式には「日本国憲法の改正手続に関する法律」、憲法を変えるための手続きを定めた法律です。
大事なものが、ごっそり抜けています。ネット広告の規制も、資金の規制も、そして最低投票率も。
もし投票率が10%しかなくても、その過半数が賛成すれば憲法は変わります。有権者のたった5%で、この国でいちばん重い決まりが書き換えられてしまう。
テレビCMも、禁止されるのは投票日前の14日間だけです。それより前はいくらでも流せる。「憲法、変えなきゃね」というCMが毎日流れ続けたとき、自分は影響を受けないと言い切れるでしょうか。
反対したのは、れいわ新選組と共産党だけでした。自民、維新、国民民主、参政、公明、そして立憲民主党までが賛成に回っています。
「ネット広告の規制は今後検討する」という付帯決議はつきました。ただ、付帯決議に法的拘束力はありません。中身が空っぽのまま、憲法を変える器だけが先に整えられていきます。